PR

 

ユカタン半島 遺跡巡りの旅:第16回

バジャドリッド、エク・バラン遺跡

 

前回へ戻る 目次に戻る

 


バジャドリッド

  メリダ滞在を終え、2等バスでカンクン方面に向かいました。バスが通る国道180号線は途中にチチェンイツア遺跡があり、周辺の観光開発が進むにぎやかなところです。私は、すでに2回チチェンイツア遺跡に行っていますので、今回はパスして、その先のバジャドリッド(発音はバジャドリッ)という街に向かいました。

 バジャドリッドは典型的なメキシコのコロニアル都市です。中央広場やカテドラルはメリダを小さくした感じですが、メリダよりはるかに落ち着いた田舎町の風情がいいです。

  また、メキシコらしいコロニアル風の町並みが綺麗ですし、メキシコ風デザインが美しい教会があったり、家の前でポヨ・アル・カルボン(チキンの炭火焼)を作って売っている人がいたりして、散歩するとけっこう楽しいです。

 この街は日本人にはあまり知られていないようですが、欧米の観光客にはよく知られているようです。街では外国人観光客の姿をよく見かけます。このため、観光客向けの雰囲気がいいレストランも多く、のんびりと滞在するのにも向いていそうです。

 

バジャドリッドのカテドラル

チキンの炭火焼を売っていた夫婦

バジャドリッドの中心街 メキシコ風デザインの美しい教会

 

エク・バラン遺跡

  バジャドリッドの近くには、最近になって発掘と開発が進んだエク・バラン遺跡があります。まだ、それほど知られていない遺跡ですから、観光客も多くありません。

 遺跡に行くには、基本的にはツアーを使うのですが、単独の旅行者は地元の乗り合いタクシーを使うこともできます。ただ、シーズンオフだと客がいないため、一人でタクシーに乗るしかないこともあります。価格は客が4人だと一人40ペソ、3人だと一人50ペソくらい。約30分でエク・バラン遺跡に到着します。

  この遺跡の特徴は、主要建造物群が二重の防塁で囲まれた作りになっていることです。ビジターセンターのある南側から遺跡に入ると、防塁の出入り口だったマヤ式アーチの門があり、その先に半円形をしたピラミッド神殿である第16建造物がそびえています。

 この建造物は北の広場側から見ると四角い形をした3層の神殿に見えますが、裏の防塁側から見ると合計6層に及ぶ円形の基壇を重ね、その上に神殿を乗せた独特の形をしています。

 第16建造物の頂上に登ると、隣接して建つ第17建造物や緑の芝生に覆われた北の広場の先に、巨大なアクロポリスがそびえているのが見えます。これが、この遺跡のハイライトである壁面彫刻のある大神殿です。

 

エク・バランのエンブレム

半円形のピラミッド型をした第16建造物

第16建造物の上から見た北側の景色。奥にあるのがアクロポリス

 

アクロポリスの華麗な壁面彫刻

 アクロポリスは、6層になった複雑な建造物で、高さは33mあります。

  頂上まで一直線に上れる広い階段が着いており、3層目の西側には精巧な細工を施した王墓があります。ここからはエク・バランの初代の王であるウキット・カン・レック・トック(Ukit Kan Lek Tok)王の副葬品が大量に見つかったということです。

 王墓は、チカンナ遺跡の蛇が口を開けた形の建物と同じようなデザインになっています。その壁面装飾も見事ですが、屋根飾りの部分には、7対の着飾った人物の像が備え付けられています。特に東角の人物像は、羽根毛のマントを着た王か神官らしき人物がほぼ完全に残っています。

  こうした人物像はカバー遺跡にもありますが、これだけ精巧に作られた人物像が並べられている遺跡は他に例がないのではないでしょうか。

 アクロポリスの頂上に登ると、半分密林に覆われた遺跡の様子が見渡せます。この日は風が強く、私はよろけそうになりながらピラミッド神殿の上からの絶景を楽しみました。

 

頂上の神殿に登るための階段を持つアクロポリス

初代王の墓とされる華麗な壁面彫刻を施した部屋

屋根飾りに付けられた着飾った人間の石彫

アクロポリスの上から見た遺跡の南側

 

旅の終わり

 これが今回の旅行の最後の遺跡でしたが、新しい上に他にはない素晴らしい特徴を持つ遺跡を見れたことに満足して帰路につくことができました。

 今回の旅行を通して感じたのは、日本人の単独旅行者は若い人ばかりであるのに対し、欧米の旅行者にはかなりの年配の人たちも多くてうらやましいということです。

 年を重ねると、どうしても楽なツアーを利用したくなりますが、欧米の人たちに負けないようにこれからも単独旅行を続けたいと思います。

 

 

線

 

「第15回」に戻る

 

「目次」に戻る

 



ラテンアメリカ博物館
Copyright 2014, K.Norizuki.all rights reserved