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ユカタン半島 遺跡巡りの旅:第14回

ラブナ遺跡、サイル遺跡

 

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ラブナ遺跡

  メリダ周辺のマヤ遺跡で有名なのは街の東に位置するチチェンイツア遺跡ですが、今回、私は町の南に位置するルータ・プークを訪ねることにしました。

  プークというのはマヤの建築装飾の様式のひとつで、切石をモザイク状に配置して神の顔や幾何学模様などを浮き上がらせるのが特徴です。マヤ遺跡の中でもプーク様式の遺跡はマヤの華麗な装飾技術が見られるので人気が高いのです。

 このプーク様式の5つの遺跡を一日で回るルータ・プークというバス会社のツアーがあり、毎週末の金、土、日に行われています。5つの遺跡のうち人気が高いウシュマルとカバーだけを回るツアーは旅行会社が毎日出しているのですが、私はどうしても5つすべて見たかったのです。

 私が予約したツアーは土曜日の朝8時に出発しました。車はミニバンで、参加者はヨーロッパのカップルが3組、ポーランド人の年輩の男性、アラブ系らしき精悍な顔つきの男性、日本人の大学生、それに私の合計10人です。

 車は密林を切り開いて作った直線道路を高速で走ります。ルータ・プークは最もメリダに近いウシュマル遺跡まで、非常によく道路整備されています。2時間くらいで、最初の目的地であるラブナ遺跡に着きました。

  ラブナは小さな遺跡ですが、プーク様式の神殿や宮殿が比較的良く保存されています。この遺跡では、下写真にあるマヤの持ち送り式アーチとプーク様式のデザインが合わさった建物が有名です。

 

Gran Palacio(大宮殿)と呼ばれる複雑な構造の建築物。プーク様式の特徴が残る

プーク様式でおなじみの雨の神チャックの顔

幾何学模様で飾られたマヤ式アーチの門

El Mirador(展望台)と呼ばれるピラミッド神殿。基壇の上に屋根飾りがついた部屋がある

 

シュラパック遺跡

  次に訪ねたのはシュラパック遺跡です。ここも小さな遺跡で、それほど見る場所はないのですが、下写真のような、プーク様式の美しい装飾が残された小型の宮殿があります。ここでも雨の神が重なったデザインが多用されています。

 

屋根部分のプーク様式が残るグループ1の宮殿

幾何学模様と建物の角を飾る雨の神チャックの顔

グループ2の宮殿。崩れているが、屋根部分のプーク様式が見て取れる

 

サイル遺跡

  次のサイル遺跡は、ラブナやシュラパックと比べるとかなり大きな遺跡です。見所は、El Palasio(宮殿)と呼ばれる3層構造の堂々とした建物で、プーク様式の特徴である円柱を開口部に立てることで、ギリシャ神殿のような趣になっています。

 残念なのは、これらの遺跡がほとんど修復されずに放置されていることです。サイルの宮殿は左右対称の建物ですが、東側が崩れたままになっています。これだけ立派な建物はなかなかないので、ちゃんと修復すればカバー遺跡に並ぶ人気スポットになると思うのですが・・・。

  それにしても、2月のユカタンは乾期に当たり、毎日、晴天が続いています。強い日差しの中を何時間も遺跡を歩き、ピラミッドに登ったりしていると、疲れと暑さで頭がくらくらするほどになります。遺跡巡りも、1日5カ所となると結構つらいものです。

 

開口部に円柱を立てた華麗なデザインの宮殿

第2層の屋根部分にチャックの顔や神を現すものと思われる細かい装飾が施されている

ここにもEl Mirador(展望台)と呼ばれる建物がある

 

線

 

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「第15回」に続く

 



ラテンアメリカ博物館
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