シルスタニ遺跡 (コリャ、インカ)
ペルー
シルスタニ遺跡は、プーノの北33qにあるウマヨ湖を見下ろす高台にある。この地に人が居住し始めたのは紀元前200年から紀元500年に栄えたプカラ文化の時代とされる。その後、1200年から1450年にはコリャ文化(Cultura Qolla)が占有し、1450年から1532年の間はインカの支配下にあった。
 コリャ文化の時代に、石を円柱の塔のように積み上げたチュルパと呼ばれる墓が数多く作られ、亡くなった支配層が葬られた。この習慣を受け継いだインカも多くのチュルパを残している。数多くあったチュルパは、その後、盗掘などによってほとんど破壊されてしまい、現在、元の形が残っているのは6基程度という。

 

シルスタニ遺跡の入り口付近。かなり整備されており、土産物なども売られている。


高台の見晴らしのいい場所に立つ最大のチュルパ。高さが12mほどある巨大な壺のような形をしている。


インカ時代の墓は美しく加工された石組みで作られている。上部には再生のシンボルであるトカゲが彫られている。


チュルパの内部には死者を胎児のような姿勢で安置してあり、周りに食べ物や副葬品を納めてあったそうだ。また、東側に出入り口が設けてあり、冬至にはここから太陽の光が内部に差し込むようになっている。これは、死者の復活を願ったものと推測されている。


インカ時代に儀式を行った場所とされる円形構造物の跡。インティワタナと呼ばれている。


コリャ文化のチュルパは石を積み上げるだけのシンプルな作りだったが、インカ時代になると、石の加工技術を駆使した美しい塔墓が作られるようになった。石と石を隙間がほとんどないように組み合わせる技術はさすがインカだ。


大きさの異なる墓が点在している。


シルスタニの語源は爪(シルス)滑る(ルスタニ)だそうだ。これは爪さえ引っかからない塔墓表面の見事な加工を示しているのではないかと、スペイン語版のウイキペディアでは解説している。


コリャ時代の墓は石を積み重ねた荒い作りになっている。


丘の上に数多くのチュルパが残されているのが見える。


遺跡から見るウマヨ湖の景色は美しい。山が平らにならされたような形をした島が浮かぶ不思議な光景のせいか、ここはUFOの発見場所や強力なパワースポットとして知られている。




勝手に評価/お勧め度 ★★
★★★★★=文句なしに素晴らしい、絶対お薦め。
★★★★=かなりいい、一度見てほしい。
★★★=なかなかいい、見逃すのは惜しい。
★★=まあ、期待しないで見てみてはどうでしょう。
★=特にお勧めはしません。

 古代の墓の遺跡としては規模が大きく、インカの美しい石組みが見られるのはいい。あまり知られていない遺跡だけに、観光客が少ないのもいい。周囲の自然も美しいし、プーノから車で40分ほどと近いのもいい。ただ、遺跡として面白いかというと疑問が残るため、評価は★★。

 

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