ラクチ (インカ帝国) ペルー

ペルー国旗

巨大神殿を持つインカの宿場

ラクチの象徴的な建造物ビラコチャ神殿
ラクチ(Raqchi)はインカ時代の都市で、ビラコチャを祀った大規模な神殿や食糧貯蔵庫、支配層の居住区などから構成されている。発掘調査の結果では、この地には紀元前から様々な民族が居住していたようだが、インカ時代(1450年〜1532年)に大規模なタンボ(宿場)が整備され、インカの最も重要な神であるビラコチャの神殿が建てられた。

 この地域は、インカの主流であるケチュア族の支配地と隣のアイマラ族の支配地の境目に位置していたことから、インカがアルティプラーノ南東部に勢力を拡大する過程でかなり激しい争いがあったと推測される。

 ラクチには数多くのコルカ(食糧貯蔵庫)が作られているが、これは地域防衛や攻撃拡大のために軍隊を動かしやすくする兵站の意味があったのだろう。

 

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ラクチの中心部地図


遺跡の入り口にある小さな教会。この周辺に土産物屋が並んでいる。


入り口から中に入ると、すぐビラコチャ神殿がある。左後方は居住区。


ビラコチャ神殿は、石組の基盤の上にアドベ(日干し煉瓦)の壁だけが残っている。神殿は、この壁を中心に左右に広がる二階建てで、幅92m、奥行き25.5m、高さ18〜20m。大きな三角の屋根を持つ四角い建て物で、中には石造りの円柱(写真で壁の前に見える)が並んでいた。


壁の土台になっている石組みは、神殿らしく丁寧に加工されている。


神殿の横にある居住区。貴族や神官など、インカの支配層が住んでいた場所だという。


居住区内は道の両側に建物が等間隔に並んでいる。


居住区に隣接してコルカと呼ばれる食料貯蔵庫が並ぶエリアがある。コルカは石を積み上げて直径8m、高さ4mの円筒形にしたもので、上部には藁屋根が掛けられていた。 コルカには、戦争の際の非常食を貯蔵する意味があり、大規模な宿場には多くのコルカが用意されている。ここには156のコルカがあり、インカの軍事戦略上、重要な位置を占めていた都市であったことが分かる。


復元したコルカ。壁に通気性を保つ窓が開けられている。


神殿の横は沼地になっているが、向かい側にも遺跡の構造物がある。この辺では、先住民が牛や羊を飼っているのんびりした景色が見られる。


 

ラクチ遺跡の訪問レポートはこちら

南米ボリビア 遺跡と大自然の旅:第11回

アンデス豪華バスツアー

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★★

評価の基準:★★★★★=文句なしに素晴らしい、絶対お薦め。★★★★=かなりいい、是非一度見てほしい。★★★=なかなかいい、見逃すのは惜しい。★★=まあまあ、期待しないで見てみてはどうでしょう。★=特にお勧めはしません。無星=なんだこれ、見ても疲れるだけ。


 壁だけではあるが、これだけ大きな神殿はインカでは珍しく、見応えがあると思う。ただ、遺跡としては小さくて、非常にシンプルな感じのため、もの足りなさをどうしても感じてしまう。
 

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クスコとプーノを結ぶ幹線道路の途中、クスコから140kmほどの所にある。このルートは途中の名所巡りをしながら移動する観光バスがクスコとプーノから出ているので、これを利用すると便利。上図は、インカエクスプレス社のバスルート図。円で示している場所に停車する。
 

 

 



 
ラテンアメリカ博物館
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