ナスカ (ナスカ文化) ペルー

世界遺産ペルー国旗


高度な文化と技術を残す謎の人々

地上絵
 砂漠に描かれた巨大な絵で有名なナスカ。空を飛ばなければ見ることができない絵を昔の人達はなぜ、どのようにして描いたのか。その不思議さに、多くの人達が謎解きに挑んだ。しかし、現在もその絵の謎は不明のままだ。実際に空から見てみると、確かに巨大な絵だが、それがどうしたという感じ。マリア・ライヘ女史が言う天文観測用なのか、それとも宇宙船の滑走路なのかどうでもよくなってくる。まあ、昔の人はこんな場所で大変な作業をしたもんだという感じだ。

 

せん

 

 ナスカの荒漠たる砂漠にパンアメリカン・ハイウエイが走る。

ナスカ文明はあまりにも地上絵が有名になりすぎて、本当の文明の素晴らしさに注目する人が少なすぎるよう思われる。私は、乗り物酔いをするために、セスナで地上絵を見た時には、全然楽しめなかった。セスナの運ちゃんが、両サイドの客に地上絵を見せようとして、右へ左へ機体を大きく揺らすために、ひどく酔ってしまったのだ。


ナスカの墓
ミイラや骸骨が散乱するナスカの墓地

しかし、その後で行ったナスカ人の墓や地下の潅漑水路のツアーは良かった。特に、砂漠に散乱するミイラや骸骨には驚かされた。古代文明の遺物は高い金で売れるために、ワッケイロと呼ばれる盗掘人たちが墓を掘り起こし、金目のものだけを持ち去って遺体は打ち捨てていくのだ。このため、砂漠の広範な地域に無数の人骨、髪の毛、陶器の破片が散乱し、所々にミイラが座っていたりする。


ナスカには地上絵より素晴らしいものがある。

漁師の姿をかたどったナスカの壺(イカ地域博物館蔵)

ナスカの地上絵の謎を研究した「死者の繭」という本がある。この本の中で、著者は「地上絵の謎は、ナスカという文明そのものを研究しなければ分からない」という。そして、彼はナスカ人の墓から出てきた遺体を包んだ布に注目した。その布は、1本の糸だけで織り上げられているというのだ。

どのようにしてこんな布を織ったのかという疑問を解明していくうちに、著者は、地上絵はまさに布を織るためのものだったという結論に達したのだ。私は、かなり信憑性が高いと思うが、それは実証してみなければわからない。

それより、この本の優れたところは、大切なのは地上絵ではなく、ナスカ人が作り上げた文化だということを指摘していることだ。実際、ナスカの文化の姿を知ろうともしないで、地上絵だけをとんでもなく凄いもののように取り上げるテレビや雑誌が多くてあきれてしまう。

ナスカの素晴らしさは、地上絵ではなく、過去の文明の息吹を伝えてくれる土器や織物にあると私は思う。ナスカの土器を見ていると、単に美しいだけでなく、ナスカ人の自由な発想や生活の楽しみ方が理解できて面白い。また、高度な技術を駆使して織り上げられた織物にも魅せられる。ナスカに行くなら、地上絵だけでなく、墓や潅漑の後も見て欲しいし、是非博物館に行も行って素晴らしい土器や織物を見て欲しい。

 

線

 


評価の基準:★★★★★=文句なしに素晴らしい、絶対お薦め。★★★★=かなりいい、是非一度見てほしい。★★★=なかなかいい、見逃すのは惜しい。★★=まあまあ、期待しないで見てみてはどうでしょう。★=特にお勧めはしません。無星=なんだこれ、見ても疲れるだけ。

ここでは、地上絵だけの評価をしたい。はっきりいって、どうでもいい。ただ、地上に描いてある絵を見るためだけのためにセスナに乗るなんてアホみたい。地上絵というが、実際はほとんどが直線や滑走路のような細長い図形ばかり。絵はほんの少しだけあるが、車が走ったりして消えかかっていてよくわからない。周囲の環境は、悪くない。墓や潅漑水路がある場所はジャガイモや綿を生産しており、非常に美しい田園風景が見られる。

評価項目   評価
地上絵
周囲の環境 ★★★
アクセス ★★★
周辺施設 ★★
 お薦め度 ★★

線

 


 ペルーの首都リマから南にバスで7時間前後。ナスカの町のホテルでフライトの予約ができる。私の場合は、フライトと宿泊がセットになったホテルに泊まった。バス停に客引きがいて、連れていかれたのだが、2つ星レベルの結構いいホテルで、フライト込みなのでかなり安かった。最近のフライトは、ナスカだけでなくパルパの地上絵も見れるので、予約前に確認した方がいい。

 ナスカ周辺にも面白いスポットが結構ある。パラカスからは海鳥の大群やオタリアというアシカの一種の海獣がうようよといるバジェスタス島に行くツアーが出ている。イカの街には砂漠のオアシスを利用したリゾート地ワカチナがある。

 

 



 
ラテンアメリカ博物館
Copyright 2016, K.Norizuki.all rights reserved