チョルーラ 遺跡

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メキシコ中部 遺跡巡りの旅:第12回

チョルーラ 遺跡

 

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メキシコ最大のピラミッド、チョルーラ

プエブラ周辺の最大の見所といえば、メキシコ最大といわれるチョルーラのピラミッドです。

 あまり知られていないのですが、トラチウアルテペトル神殿と呼ばれるこのピラミッドは、底辺が400mを超えており、世界最大と言われるエジプトのクフ王のピラミッドの倍近い大きさになるのです。ただし、高さがクフ王は146mあるのに対し、こちらは60mちょっとしかありません(スペイン人に破壊される前は80mくらいあったということです)。それでも、テオティワカンの太陽のピラミッドと高さがほぼ同じですから、メキシコでは最大のピラミッドになります。

 チョルーラはプエブラからバスで30分ほどのところにあります。プエブラの中心近くにあるチョルーラ行のバス乗り場から出発し、20分ほどで、街中の小山の上にキリスト教の教会が建っているのが見えます。この山がピラミッドなのです。

 バスは遺跡には行かないので、運転手にピラミッドに近いところで降ろしてもらいました。10分ほど住宅街の中を歩くと、小山のようなピラミッドに到着です。ここには頂上の教会に登る道と、遺跡見学のための入り口があります。頂上に登るのは無料ですが、遺跡見学は52ペソ(400円くらい)の入場料が必要です。

 遺跡見学の入り口を入ると、人がなんとかすれ違いできるくらいの狭いトンネルが延々と続いています。その中には電灯がともっていますが、圧迫感が強く、息苦しい感じがして、ひたすら歩くのみです。ピラミッドの内部をよく見ると、古いピラミッドの上に新しいピラミッドを重ねて作ることで大きくしていったことが分かるのですが、狭くて薄暗いトンネルの中ではあまり興味がわきません。

 

住宅街の近くにある遺跡。


ピラミッド内部を通る見学路。


7度にわたる増築で巨大化した神殿

10分ほどでピラミッドの外に出ました。見学順路に沿って南側に回ると、神殿の基台部分が修復されているのを見ることができます。ここから全体像を見ると巨大なピラミッドというのが分かります。ここで神殿の建設が始まったのは紀元前300年以前のことと推測されていますが、最初は小規模だった建物が、7度にわたる増築を繰り返すことによって大きくなって行ったのです。

 最盛期はテオティワカンと重なり、両都市は同盟を結んでいたとされます。そして、同じように西暦700年ころから衰退してしまったのです。しかし、その後、チチメカやトルテカといった部族の影響下に入り、交易や宗教の中心地のひとつとして存続していきました。  

 遺跡の細部に関しては、残念ながらあまり見所はありません。発掘されたピラミッドの基盤部分を見ることができ、石碑も立っていますが、特に興味を引くものはありませんでした。実は、神殿内部に綺麗な彩色壁画が残されているそうですが、一般公開されていないため見ることができません。

 ピラミッドの西側に回ると、神殿の基台部分が妙に綺麗に修復されています。テオティワカンの建築物によく似ていますが、南側の基台部分と比べると作り物感が強すぎて違和感があります。ただ、分かりやすい形と上に登れることから観光客には人気で、大勢の人たちが写真撮影に熱中していました。。


ピラミッドの基盤部分が発掘・修復されている。

彩色された壁がある場所に屋根が掛けられている。壁がどうなっているのか、よく見えない。

西側にある修復されたピラミッドの基台部。ここは登ることができる。

美しい景色が見れるピラミッドの上

ピラミッドの上に登ってみました。60mちょっとある頂上まで、なだらかな坂道が設けられていて、途中には物売りがいくつもの屋台を出しています。この日は日曜日とあって、観光客と教会に参拝する地元の人たちが大勢歩いており、大賑わいです。

 頂上にあるロス・レメディオス教会は小さいですが、外観も内部の主祭壇も美しく、地元の人たちの信仰を集めている様子が分かります。1519年にスペイン人たちがチョルーラにやってきた時、ここはアステカ帝国の衛星都市でした。チョルーラの人々はスペイン人を歓迎したのですが、スペイン人たちはチョルーラの人々を殺戮しまくり、この地にあった全ての神殿を破壊し尽くしました。そして、先住民の神々を封じ込めるため周辺に50ものキリスト教会を建設したそうです。

 ピラミッドの上からは、街中は言うに及ばず、人家もまばらな田園風景の中にもあちこちにキリスト教会の塔が見えるのです。美しい光景でいいのですが、これだけの数の教会を住民の力で維持できるのか疑問になります。

 ここからはメキシコで最も有名な二つの山、ポポカテペトルとイスタシワトルが聳えているのも見えます。この美しい風景を見るだけでもピラミッドに上る価値があると思います。


ピラミッドの頂上にあるロス・レメディオス教会。

カラフルな色遣いのチョルーラの街。中央に教会と修道院がある。

女性の寝顔に見えるというイスタシワトル山。

バスに乗るときは注意が必要

遺跡とピラミッドの上からの景色を満喫した後、プエブラに戻ることにしたのですが、ここで、ちょっとした間違いを犯しました。ピラミッドの横の道路をバスが走っており、フロントガラスに「セントロ・プエブラ」と書いてあったため、飛び乗ってしまったのです。

 このバスはプエブラに行くことは行くのですが、とんでもない遠回りをしたのです。チョルーラの市内をあちこち回った後で、郊外のでこぼこ道を走り抜け、着いた所はプエブラのバスターミナルCAPUでした。そこから、ホテルがある街の中心部まで行くにはバスを乗り換えねばならず、普通なら20〜30分で着くところを、約2時間もかかりました。

 バスに乗る時は、一言、運転手に確認してみることが大事ですね。

   

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