プエブラ中心部

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メキシコ中部 遺跡巡りの旅:第11回

世界遺産 プエブラ

 

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過去の印象が良くなかった街

オアハカを後にしてバスで7時間、プエブラ州の州都プエブラにやってきました。

 この街は人口は約150万人と、オアハカの3倍あり、中心部の歴史地区は世界遺産に登録された美しいコロニアル都市です。ただ、私はこれまで二回この街に来ていますが、綺麗な街並みを見たという記憶がないのです。どちらかと言えば、人々の貧しさが目立ち、建物の多くが古くて汚れているため、街自体に魅力を感じないという印象でした。ですから、今回の旅でそれが変わることを期待していました。

 プエブラのバスターミナルはCAPU(カプー)と言い、街外れにあります。ターミナルには数多くのバス会社が入っており、長距離バスが空港の飛行機のように並んでいます。オアハカのターミナルとは比べものにならないくらい巨大なターミナルを見ると、プエブラの大きさがわかる感じがします。

 CAPUから街の中心部までは車で10分程度です。市内循環バスの乗り場がターミナルの前にあるのでそれを使ってもいいのですが、荷物があると面倒なのでタクシーで向かいます。たくさんの客引きがいますので、なるべく親切そうな運ちゃんを探して交渉。30ペソ(240円くらい)というので、その車に乗りました。

 あまり話をしない年寄りの運ちゃんでしたが、街には慣れているようで、渋滞をすり抜けて15分ほどで街の中心部にあるホテルに着きました。ホテルはExpediaで予約し、5000円位でした。団体観光客がメインの中級ホテルで、ヨーロッパ風の古い感じがよく、部屋も悪くないのですが、WiFiが部屋ではつながらないのが不満でした。

 

プエブラの中心にある市庁舎。


街の中心部に近いホテル街には中級ホテルが多い。


蘇ったヨーロッパ風の美しく重厚な街並み

食事をしにソカロ(中央広場)まで出てみました。このソカロはちょっとオアハカに似た、植栽の緑豊かな公園です。周囲に政府庁舎とカテドラルがあり、回廊にレストランのテーブルが並んでいるのも同じです。昼時とあって、テラスのテーブルでは多くの客が食事や飲み物を楽しんでいます。真昼の強い日差しの中、食事を楽しむ人たちの話し声や笑い声に陽気な音楽が重なって、そこにいるだけで心が弾むような楽しい気分になりました。

 食事の後で街を歩いてみると、以前の印象とは違い、ヨーロッパ風の美しく重厚な街並みが見事に保存されているのが分かりました。古い建物が並ぶ通りはオアハカより規模が大きく、歩きながら古いデザインの妙と時代を重ねた情緒ある光景に見とれることがよくありました。

 なぜ、以前はこうした街並みに気が付かなかったのか不思議です。もしかしたら、経済が好調になり、世界遺産にも登録されたことで、歴史地区の建物の大規模なリニューアルを行ったのではないでしょうか。経済が好調なメキシコでは、観光客の増加を狙って大規模な街の再生を進めている都市がかなりあるようです。

 歴史的な建造物が多い街が蘇るというのはいいことです。特に、プエブラはメキシコシティから車で2時間の距離ですので、街の魅力が大きくなれば、確実に観光客が増えていくことでしょう。


テラス席の日除けテントが並ぶソカロ広場の回廊。

歴史地区の建物は凝ったデザインが多い。

白壁に彫刻が美しい教会の建物。

名物料理モレ・ポブラーノを食べに行く

このプエブラにも名物料理があります。オアハカのモレ・ネグロによく似た、モレ・ポブラーノ(プエブラのモレ)です。チョコレートを使ったソースということでは、一般的にはモレ・ポブラーノの方が有名なのです。

 モレ・ポブラーノは20年前にもソカロのレストランで食べたことがあり、結構おいしかった記憶があります。ただ、今回はオアハカのモレ・ネグロのトラウマがあり、食べようかやめようか、考えていました。しかし、せっかく、モレの本場に来たのですから食べなければ後悔すると思い、一軒のレストランに向かいました。

 店の名前は「チナ・ボブラーナ」。ソカロから2ブロックほど南東にある郷土料理がおいしいという庶民的な店です。夕食には早い時間でしたので、客は一組のみ。民族衣装を着た女性が店の前で呼び込みをしていました。テーブルに着くと、すぐ女性がメニューを持ってきましたが、私はまだモレを食べるか迷っていました。すると、女性が試食用のモレ・ポブラーノを持ってきてくれたのです。

 タコチップに付けてそのモレを食べてみると、やや甘いのですが、苦みや癖がなく、コクがあっておいしいのです。オアハカのモレ・ネグロより私の口に合う上、価格は110ペソ(900円くらい)ですから、安いです。安心して、モレ・ポブラーノを注文しました。

 ビールを飲みながら、トルティーヤに若鳥をのせ、上にモレ・ポブラーノをたっぷりのせて食べると、たまりません。プエルト・エスコンディードのスパイシーなモレ・ネグロには、やっぱりかないませんが、これはこれでおいしくて、それなりに満足でした。店の雰囲気も、気軽に入れる地元の食堂という感じで、好きでした。


中央の庶民的な感じの店がチナ・ポブラーナ。

名物料理モレ・ポブラーナ。

街並みの美しさではメキシコシティの歴史地区に優る

プエブラの中心部はオアハカに似た感じがしますが、やはり産業が活発な大きな街ですから、オアハカのようなのんびり感やまったり感には欠けますね。
 
 しかし、これだけ規模が大きいコロニアル都市は珍しいですし、メキシコシティの歴史地区より街並みの美しさでは優っています。その他、タラベラ焼きに代表される土産や、プエブラ特産のお菓子も人気がありますので、メキシコシティから日帰りで観光に来るのもいいと思います

   

昼間と違い朝のソカロ広場は静かだ。

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「第12回」に続く

 



 
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