メキシコシティ (メキシコ合衆国)

世界遺産 国旗


アステカの都の上に築いた都市 メキシコシティ

ラテンアメリカタワーの上から見たメキシコシティ
 

メキシコシティ中心部の地図

地図に示した主要ポイントをクリックすると、解説が表示されます。
ソカロメトロポリタン大聖堂 国立宮殿 テンプロ・マヨール 5月5日通り 芸術宮殿 革命記念塔 ラテンアメリカタワー 中華街

 

メキシコシティの中心部

ソカロ広場とカテドラル(大聖堂)
アステカ帝国の中心地であったこの場所には、かつては数多くのピラミッド神殿が立ち並び、アステカの様々な神々の像が並んでいた。スペイン人は神殿を破壊してその上にキリスト教の聖堂カテドラル(写真奥)や、植民地支配の役所などを作った。近年になって、写真右奥にアステカの大神殿(テンプロマヨール)跡が見つかり、発掘調査が行われている。また、この広場からはアステカの神の石像も発見されている。


国立宮殿の正面
ソカロ(中央広場)の東側に面して建つ国立宮殿。1522年、元々ここにあったアステカ王の宮殿を壊して建設が始まった。その後、紆余曲折を経て、現在の建物に作り変えられたのは1930年代のことだ。この時、メキシコを代表する壁画家のディエゴ・リベラによって、階段の壁面や2階の廊下に、メキシコの歴史を現す壁画が描かれた。内部には、大統領の国務室やベニート・ファレス元大統領の記念室などがある。入場は無料。


国立宮殿内部に描かれたディエゴ・リベラの壁画
階段壁面の壁画は古代からメキシコ革命に至るまでの歴史を凝縮して描いている。スペインによる植民地支配や独立後の独裁者による圧制、そして、それに抵抗する人々が集まっている。歴史的に有名な人が大勢いるので、それを探してみるのも面白い。


5月5日通り(Av. Cinco de Mayo)
ソカロとアラメダ公園を結ぶ華やかな遊歩道が「5月5日通り」。道の両側に商店やカフェなどが立ち並び、休日ともなれば、そぞろ歩きを楽しむ人たちで大変な混雑になる。ちなみに、「5月5日」というのは、メキシコ侵攻を企んだフランス軍をメキシコ軍が打ち破った記念日のことだ。


裏通りの骸骨人形
ソカロの西側は歴史地区の整然とした華やかさがあるが、東側に進むと庶民的で混沌とした感じになる。メキシコでは骸骨が愛されていて、よく骸骨人形を見かける。街角にこんな人形が立っているとちょっと不気味だが、道行く人々は気にしない。


芸術宮殿(Palacio de Bellas Artes)
イタリアの建築家、アダモ・ボアリがデザインし、イタリア産の白大理石をふんだんに使って建設された。主にオペラや民族舞踊などを上演する劇場だ。完成は1934年。アール・ヌーヴォー様式の豪華な外観が目を引くが、劇場内部のデザインの斬新さと豪華さも見ものだ。また、2階から3階の廊下などには、メキシコ壁画の三大巨匠、リベラ、オロスコ、シケイロスの壁画が並んでいる。特に、シケイロスの作品が多く、見応えがある。


芸術宮殿の壁画
シケイロスの作品は2階の回廊の壁を埋めるように数点描かれている。その中でも最も迫力があるのが、この「ニュー・デモクラシー」。独裁から解き放たれた自由の女神といった感じだ。


革命記念塔
芸術宮殿からアラメダ公園を通って西に進むと革命記念塔にぶつかる。元々、国会議事堂として造られたものだが、メキシコ革命によって建設は中断。革命後に革命記念の塔として完成された。高さは67mある。中央にはシースルーのエレベーターがあり、上部の展望回廊に上ることができる。地下は革命博物館になっていて、メキシコ革命を知ることができる。


革命記念塔のエレベータ−から見たソカロ方面
シースルーなので、高度が上がる感じがよく伝わって面白い。展望室は57mということで、それほど高くはないが、周辺の景色を眺めるには最適。


チャプルテペック公園

メキシコシティの西側に位置する大きな公園。中には植民地時代に副王の居城として作られたチャプルテペック城、国立人類学博物館、近代美術館、動物園などがあり、休日には大勢の市民が散策に訪れる。


国立人類学博物館
メキシコを代表する考古学、人類学の博物館。アメリカ大陸に人類が定住するころからスペイン人によって滅ばされたアステカ帝国まで、メキシコ各地の古代文化、文明を時代順に展示している。展示量は膨大で、丁寧に見ていると1日かけても見終わらないほど。重要ポイントを絞って見学したほうがいい。


国立人類学博物館のメシーカ室
博物館の展示の中で、最も見ごたえがあるのはアステカ帝国を紹介した「メシーカ室(MEXICA)」。有名な太陽の石(アステカ・カレンダー)をはじめ、アステカの神々を象った石像が所狭しと並べられている。


市民の憩いの地区

サン・アンヘル地区
メキシコ・シティ南西部の高級住宅街として知られるのがサン・アンヘル地区。カルメン広場からサン・ハシント広場にかけて、高級レストランから庶民的なカフェテリア、土産物屋、ブティックなどが軒を連ねる。この周辺は古いコロニアル様式の建物が多く、ヨーロッパ風の情緒ある町並みが楽しめる。日曜日には広場で絵画市が開かれ、多くの人で賑わう。写真はサン・ハシント広場で絵を売る人たち。


コヨアカン地区
サン・アンヘル地区の東に隣接するのがコヨアカン地区。古くからの高級住宅街で、女性画家フリーダ・カーロの家(現在は博物館)など、多くの有名人の家がある。中心となるのは、センテナリオ公園と隣接するサン・ファン・バウティスタ教会で、休日には装飾品や土産物を売る露天が数多く出る。また、公園の近くには土産物市場もある。写真はセンテナリオ公園に隣接する町並み。この辺でアイスクリームやトウモロコシなどを食べながら散歩する人が多い。


ポランコ地区
チャプルテペック公園の北側に位置する高級住宅街。リンカーン公園周辺にレストランやカフェ、ブティックが多く、のんびりと食事や買い物を楽しむ人たちが多い。近くに、大規模な高級ショッピングセンターのプラザ・ポランコもある。写真はリンカーン公園近くのカフェで休日を過ごす人たち。


ちょっと変わった場所

メキシコ名物の壁画
メキシコ革命以来、革命の意義や成果を多くの人々に伝えるために壁画を描く運動が始まった。中でも壁画の三大巨匠として知られるのが、リベラ、オロスコ、シケイロスの3人。メキシコシティの様々な場所で三人の壁画が見られるが、テーマや画風で特に印象的なのが、シケイロスによる「ブルジョワジーの肖像」という写真の壁画だ。これは革命記念塔から近い、メキシコ電気技術者連盟のビルの中にあり、誰でも自由に見ることができる。シケイロスらしい迫力のある素晴らしい作品だが、古いビルなので取り壊されてしまわないか心配になる。


未来を感じるバスコンセロス図書館
「世界でもっとも先鋭的でモダンな図書館」とか「未来の図書館」とか呼ばれているのが、バスコンセロス図書館。大きなビルの内部に巨大な鉄製の書架を積み上げた感じで、「すごい」というより「恐い」という印象が最初に来る。最上階に上って見ると、その恐さが更に強くなる。腰の辺りまでしか柵がないので、夢中で本を探していると、転落してもおかしくない。日本だったら、安全上、絶対こんな建物は建てないだろうが、そこはメキシコ。自己責任の国だから、問題ない。



世界遺産になった国立大学 UNAM

メキシコ国立自治大学(UNAM)は、1551年にメキシコ王立大学として創設され、現在の学生数は30万人にも達する、ラテンアメリカで最大規模の大学。中央キャンパスのシンボルとなっているのが写真の中央図書館。その壁面には、フアン・オゴルマンによる、メキシコの神話や歴史を描いた巨大なモザイク壁画がはめ込まれている。また、大学本部の建物にはダビド・アルファロ・シケイロスの壁画もある。2007年に世界文化遺産に登録された。


アステカ時代の面影を残すソチミルコ

メキシコシティの人たちが日曜日になると舟遊びにやってくるのがこの「ソチミルコ」。メキシコシティはもともとテスココという巨大な湖に建設されたアステカ帝国の首都だった。ここを侵略したスペイン人たちは都を徹底的に破壊し、その上に自分たちの町を築いた。その後、町が拡大していくにつれて湖は姿を消して行き、今では当時の面影を残すのはここソチミルコだけになった。ここでは、チナンパと呼ばれる古代文明の農法が今でも行われている。舟遊びをしていると、川の泥を盛って作った畑を使うチナンパ農法を見ることができる。


カトリック信仰の中心「グアダルーペ寺院」

 16世紀、先住民男性ディエゴの前に聖母マリアが現れて奇跡を行った。カトリックの司祭はこの聖母をグアダルーペと呼び、このテペヤック丘にグアダルーペの聖母を祀る寺院を建立。写真の左の建物の中に、聖母の絵が浮かび上がったマントが置かれている。
 褐色の聖母として知られるグアダルーペの聖母信仰がメキシコ全土に広まっていったのには、アステカ時代の女神であるトナンツィンとの混同があったからという説がある。毎年12月にはグアダルーペの祭りが盛大に開かれ、寺院の周辺ではアステカ時代の衣装をまとったグループが音楽に合わせて踊り狂う。






 

メキシコシティの主要観光地位置図

メキシコシティは中心部の歴史地区と南部のソチミルコが世界遺産に指定されている。そのほか、ルイス・バラガン邸と仕事場、メキシコ国立自治大学が世界遺産になっている。

 



 
ラテンアメリカ博物館
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