ラブナ遺跡(マヤ文明) メキシコ



マヤ式アーチとプーク様式が生んだ芸術性

幾何学模様の切り石細工で飾られたマヤ式アーチの出入り口

ラブナ遺跡はユカタン半島の主要都市メリダの南に点在するプーク様式の遺跡群の一つ。ウシュマルやカバーに代表される華麗なプーク様式の壁面装飾をここでも見ることができる。

写真は四角い建物の出入り口だったマヤ式アーチ。建物の周囲の壁は壊れてしまっており、このアーチ部分だけが残っている。マヤの諸都市ではこのような形のアーチがよく作られたが、幾何学模様の壁面装飾とアーチがこのように美しく残ったものは他にない。まるで凱旋門のような堂々たる風情があり、マヤの建造物のシンボル的な存在になっている。

      


EL Gran Palacio(大宮殿)と呼ばれるラブナのメイン建築物。1階の部分と2階になっている部分があり、無計画に増築した旅館のように建物が複雑な形になっている。内部も旅館のように細かく部屋が分かれており、その数は全部で60以上あるということだ。


大宮殿の壁面にはプーク様式の特徴である円柱の装飾が施されている。また、壁面の上部にはプーク様式でよく見られる切り石細工の雨の神チャックの顔がはめ込まれている。


大宮殿の壁面開口部と上部装飾。円柱と雨の神チャックの組み合わせが美しくデザイン化されている。



象のような鼻が上を向いた雨の神チャックの像。上の写真のチャックとは違ったデザインになっている。大宮殿のあちこちに据え付けられているチャックの顔には数種類ある。壁面装飾に雨の神が多用されているのは、この地方で雨が非常に重要だったためだ。ちなみに、チャックの鼻が上を向いているのは雨乞いを意味しているという。


一部分だけが残っているアーチの建物。四角い建物の他の部分は崩れてしまっているが、ここだけでも非常に完成度が高いデザインだ。アーチの裏側は異なったデザインになっているが、こちらのほうが見栄えがする。


El Mirador(展望台)と呼ばれる建物。ピラミッドの上に屋根飾りを持つ神殿が乗っている形だが、下の部分は修復されていないため小山の上に展望台が乗っているように見える。ちゃんと修復すれば形の良いピラミッド神殿になると思うのだが・・・。

ラブナ遺跡の訪問レポートはこちら
第14回 ルータ・プーク1(ラブナ、サイル遺跡)


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勝手に評価

評価の基準:★★★★★=文句なしに素晴らしい、絶対お薦め。★★★★=かなりいい、是非一度見てほしい。★★★=なかなかいい、見逃すのは惜しい。★★=まあまあ、期待しないで見てみてはどうでしょう。★=特にお勧めはしません。無星=なんだこれ、見ても疲れるだけ。

 小規模な遺跡だが、マヤ式アーチの門は結構有名で、カンクンのホテルゾーンにはこの建物を模したモニュメントが置かれている。典型的なプーク様式の宮殿も見ごたえがある。遺跡の評価は★★★★に近い★★★。周囲には特に何もない。ただの田舎という感じだが、マヤの人たちが住む家があったりして、のんびりしているのがいい。アクセスはよくないが、ツアーを利用すれば問題ない。周辺施設は何もない。お勧め度はやはり★★★。


評価項目    評価
遺跡 ★★★
周囲の環境 ★★★
アクセス ★★
周辺施設
お薦め度 ★★★

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行き方

 ユカタン半島の主要都市メリダから南へ約110キロのところにある。バスでは行きにくい場所にあるため、ツアーで行くのが一般的。ラブナへ行くツアーはあまりないが、ウシュマル、カバーなど周辺の遺跡を含めたルータ・プークツアーが毎週、金、土、日に出ている。バスと同じように、メリダのバスターミナルでチケットを買えばいい。ただし、使用する車はミニバンで定員が少ないので注意。

 



 
ラテンアメリカ博物館
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