カミナルフユ遺跡の儀式の広場

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中央アメリカ 遺跡と自然巡りの旅:第17回

グアテマラ

カミナルフユ遺跡



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マヤ文明の中でも最も古い遺跡

チチカステナンゴから、直通のバスで首都グアテマラシティにやって来ました。ここにはカミナルフユという、長い歴史を持つ古代マヤ文明の中でも最も古いもののひとつと言われている遺跡があります。

 私は、二十数年前、ここに行ったことがあるのですが、その時は、隣接地で進んでいた、日本の「たばこと塩の博物館」が進める遺跡発掘プロジェクトを訪ねました。当時、カミナルフユは、緑が豊かなただの公園で、遠くから眺めただけでした。

 その後、カミナルフユの発掘調査が進められ、神殿などがあるアクロポリスの復元が進み始めました。しかし、現在も、大部分は公園として整備されているだけであるため、観光客が訪れることはあまりありません。一方で、この場所は古代マヤの伝統を守る人たちにとっては聖地となっているため、毎日、多くのマヤの人々が祈祷のための訪れているのです。

カミナルフユは緑が多い公園という感じ

ピラミッド型神殿も草が生えた小山になっている

博物館も整備されている

カミナルフユは、グアテマラシティの中心部から西に直線距離で3劼曚匹僚蠅飽銘屬靴泙后バスでは行き方が分からないので、タクシーで向かいました。

 近い割には時間がかかり、15分ほどで遺跡公園の入口に到着。チケットを買って中に入ると、左手に小さな博物館がありました。ここには、発掘調査で掘り出された土器類が展示されています。博物館の前には、着飾ったマヤの人物を彫刻した石碑が置かれているのですが、これはイミテーションです。こうした石碑類は、グアテマラシティの国立考古学博物館に移されているのです。

博物館内部の展示品

石碑の復元模型

神殿などの複合建築物があるアクロポリス

なだらかな起伏を持つ広い公園内を博物館から北西に向かうと、発掘が行われているアクロポリスがあります。マウンドと呼ばれる、遺跡が土に覆われて小山のようになった場所を掘り下げ、神殿などの複合建築物を掘り出しているのです。

 マヤの遺跡というと石造りの神殿を想像しますが、ここは、日干し煉瓦(アドベ)を積み重ねて作られた、土の神殿なのです。このため、雨や風に晒されて崩れないようにトタン屋根が掛けられており、その様子は、エルサルバドルのホヤ・デ・セレン遺跡に似ています。

アクロポリスに向かう道

屋根掛けされたアクロポリス

テオティワカン文明の影響が見られるアクロポリス

カミナルフユについてウィキペディア(スペイン語版)では「紀元前1200年前後に定住がはじまり、西暦900年までの長い期間にわたって栄えた都市」と紹介されています。

 マヤの古い都市には、メキシコ中央高原の巨大文明であるテオティワカンの影響が見られることが多いのですが、ここも同じです。

 アクロポリスの神殿の壁面を見ると、テオティワカンの建築様式の特徴である、タルー・タブレロ(斜面と垂直面)が見て取れます。複数の建物が結合している形なので、どうなっているのかよく分かりませんが、神殿の階段とタルー・タブレロの組み合わせを見ると、テオティワカンで多く見られる神殿に似ている感じがします。

 現在のところ、発掘調査が行われているのは、このアクロポリスと公園入口の右手に位置するパランガーナ(Palangana)だけです。ただ、パランガーナの発掘場所は低いトタン屋根で覆われており、内部に入ることができません。その前には、石碑や石柱が並んでいますが、特に興味を惹かれるものはありません。

テオティワカンのタルー・タブレロ様式が階段横の壁面に見える

複雑な構造の建築物。マヤの持ち送り式アーチがある

かなり規模が大きい神殿もある

低い屋根が掛けられたパランガーナの発掘場所

遺跡内はマヤの人たちによる祈祷の場

この遺跡で興味深いのは、あちらこちらで、マヤの人たちによる祈祷が行われていることです。公園内にはマヤの宗教儀式を行う場所が設けられており、シャーマンたちが火を焚いて祈祷を行っているのですが、それだけでなく、林の中や木陰など様々なところに数人のグループがいて祈祷を行っています。

  マヤの人たちが伝統的な精神世界を大事にしているのは、日本人が神社にお参りするのに似ています。ただ、シャーマンと共に懸命に祈っている家族の姿を見ると、日本人のような気楽なものではなく、もっと切実な問題があるのだろうと想像されます。

  このように、古代遺跡を単なる金儲けの場とするのではなく、信仰や伝統文化を守り、人々に心の支えを与える場として機能させているのは、素晴らしいことだと思いました。

火が焚ける儀式の広場にはシャーマンや願い事をする人が集まっている

真剣に祈る人の姿が公園内のいたるところで見られる

線


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