PR

 

南米ボリビア 遺跡と大自然の旅:第1回

世界最高所の首都 ラパス

 

目次に戻る   次回へ進む



首都ラパスでは高山病に注意

 ボリビアの首都ラパスに日本から行くには、米国とペルーの2回飛行機を乗り継ぎ、合計約30時間ちょっとかかります。特にリマでの乗り換えは、夜中の待ち時間が6時間以上もあるため、ラパスに着いたときには疲れのピーク。空港ですぐ感じたのは、言いようのない息苦しさです。ラパスは標高3600m程ですが、空港があるエル・アルトは4000mに達します。空気が地上の3分の2程度で、高地に弱い人は高山病を発症します。

 空港から市内に行くには、タクシーと乗り合いのミニバスがあります。ミニバスは4ボリビアーノ(約60円)とメチャクチャ安いのですが、乗客は定員一杯詰め込まれます。面倒なのでタクシーにしました。値段は70ボリビアーノ(10USドル)。高いですが、ホテルの前まで行ってくれますし、日本に比べたらかなり安いです。

 ホテルの場所は街の中心部を北西から南東にかけて走る7月16日通り(場所によって名前が変わる)の南東側にある、「学生広場(Plaza del Estudiante)」の近く。中心街からは少し離れていますが、名前どおり、近くに大学があって、学生が多く、賑やかな場所。近くには、和食の店がある日本人会館もあります。

 その夜、高山病の症状が徐々に表れ始めました。ベッドに入ると、頭痛がして、眠れません。我慢していると、ますますひどくなる感じがしたので、頭痛薬を飲んでみました。すると、痛みが治まり、眠ることができました。軽い症状だったので、これくらいで済んだのでしょう。高山病予防のため、多くのホテルではコカ茶を用意していて、自由に飲めるのですが、即効性はあまり期待できないと思います。

 症状がきつい場合は、薬局に行けば専用の薬があります。ボリビアやペルーでは高山病をソロッチと言いますので、「パラ・ソロッチ」と言えば、買えるはずです。ちなみに、日本では高山病薬を買うには処方箋が必要だそうです。

ラパスの空港は標高4000mの高地にあり、窓からは雪の山脈が見える

ラパス中心部の学生広場周辺の様子。学生が多く、賑やかだ

 

ラパスの中心地ムリリョ広場

ラパスは古い時代の中南米の風情が今も残る面白い町です。見所としては、大きく分けて2つあります。一つは、街の中心であり観光の中心でもあるムリリョ広場周辺と観光客が集まるサガルナガ通り周辺。もう一つは、サガルナガ通りの上の方に広がっている庶民街と市場です。

 まず、街の中心であるムリリョ広場を目指しました。ホテルの近くにある学生広場からは歩いて15分から20分くらい。車であふれるメイン通りから北に3ブロックほど行くとカテドラル、大統領官邸などに面した小さいけれど綺麗な広場があります。日曜日などは、広場で催し物をやっていることがあります。この日は、賑やかな軍楽隊の演奏に合わせて、男女のペアが伝統的な踊りを披露していました。

 広場周辺は古い建物が並ぶ歴史地区で、趣のあるコロニアル様式の建物群が見られます。こうした建物を利用した博物館もいくつかあります。その一つ、国立民族博物館に行ってみました。

日曜日のムリリョ広場。後方右がカテドラル、左が大統領宮殿

植民地時代の建物を利用した民族博物館

祭りの仮面などがたくさん展示されている民族博物館

 

観光化が進んだサガルナガに驚く

次は、メイン通り(この辺りはマリスカル・サンタ・クルス通りと呼ぶ)の南側にあるサガルナガ通りに向かいます。メイン通りに面して建つ大きな教会が1549年に建てられたという伝統あるサン・フランシスコ寺院です。現在の建物は17世紀の再建ですが、ボリビアを代表する美しく立派な建築物です。教会前の広場には観光客や物売りなど大勢の人が行き来しており、賑やかです。

 教会横から南側に伸びる細い坂道がサガルナガ通りです。風情があっていい道なのですが、最近は土産物屋や旅行会社が軒を連ねるようになり、すっかり洗練され、観光地化されてしまいました。昔は、古い建物が立ち並ぶ通りの途中に古ぼけたフォルクローレの名店ペーニャ・ナイラがあり、馴染みのバーに行くような感じで何度も通ったものですが、今はありません。


観光客などで賑わうサン・フランシスコ寺院

土産物屋やカフェなどが多いサガルナガ通り

夜のサガルナガ通りは味わいがある

 

ロープウェイに乗ってみよう!

最近、ラパスには新たな名物が誕生しました。それが、テレフェリコと呼ばれるロープウェイです。2014年に2.4kmに及ぶ最初の路線が開通したのを皮切りに、現在では4路線、合計14.7劼完成。将来的には、さらに7つの路線を開通させる計画だそうです。       

 現在の路線のうち2路線はラパス市内と空港があるエル・アルトを結んでおり、標高4000mに達する世界一高い場所にあるロープウェイとなっています。また、総延長14.7劼賄垰垳鯆未箸靴討離蹇璽廛ΕДい涼罎任論こ最長です。ちなみに箱根のロープウェイは1回乗り換えで全長4km、ラパスの赤路線と接続する青路線を乗り継ぐと7.1劼砲覆蠅泙后        

 市内の中心部から最も近いテレフェリコ駅は長距離バスのターミナルに近い赤路線のEstacion Central(中央駅)になります。歩いて行くには遠いので、バスかミクロ(乗り合いミニバン)を使います。マリスカル・サンタ・クルス通りで、フロントガラスに「Teleferico」と書いてあるバスを探しましょう。乗る時に、「テレフェリコのテルミナル(駅)に行くか?」と運転手に確認して乗ることをお勧めします。

 テレフェリコの駅は近代的な建物です。まず、窓口で切符を買います。1枚3ボリビアーノ(40円くらい)と安いです。ゴンドラの定員は10人と結構大きいです。

 Estacion Centralからはエル・アルトに向けての上りになります。ゴンドラは密集した家屋の上を飛ぶように走って行きますので気持ちがいです。眼下には、家の屋上で遊んでいる子供や洗濯物を干している女性など、人々の生活が見えるのも面白いです。

テレフェリコの赤路線中央駅

ゴンドラは十人乗りで、結構広い

家々の上を飛ぶように走っていくので気持ちがいい

 

ラパスを一望できるエル・アルト

エル・アルトの駅16 de Julio(Jach'a Qhathu)の近くにラパスの街が一望できる場所があります。天気がいいと、ラパスのシンボルとなっているイリマニ山などが綺麗に見えます。また、休日には露店が周辺の道路を埋め尽くし、日用品やおもちゃ、レジャー用品など様々なものが売られています。観光用ではないので、買うものはあまりないのですが、見て歩くだけでも面白いと思います。ただし、ちょっと治安が悪い部分もありますので、スリや酔っ払いの喧嘩などに注意が必要です。   

 ロープウェイの利用客は普段はそれほど多くないのですぐに乗れるのですが、日曜日などにエル・アルトから戻って来る際は、行楽客や観光客がどっと増えるために大混雑になることがあります。この日も、駅の前には利用客の長蛇の列ができていました。

エル・アルトから見たラパス市街

日曜日のエル・アルトの駅は大混雑だった

市場の道で人々の日常を見る

赤路線にはセメンテリオという途中駅が1つあります。ここから市内中心部への道はラパスの人々の日常生活を間近で見ることができるため、ツアーが組まれるほど観光客に人気のルートでもあるのです。

 セメンテリオというのは墓地のことで、駅の近くには大きな公共墓地があります。この日は日曜日でしたので、墓地にはお参りの人や葬儀の人が大勢訪れていました。駅から墓地の中を突っ切って歩いていくと、ちょっと不謹慎ですが、日本とは異なった墓の形や埋葬習慣が見られて、けっこう面白いです。   

 墓地の前のバプティスタ通りの坂を東に向かって降りていくと、周辺には花屋、雑貨屋をはじめとして様々なものを売る店が並び、大勢の人が行きかっています。折り重なるように立ち並ぶ家々は古色蒼然としていて、雑然としたたたずまいが独特の景観を形づくっています。

 マックス・パレデス通りに入ると道の両脇に果物や野菜などを売る露店が並び始めます。狭い道は四方から流れ込む大量のコンビやバスで埋め尽くされ、大渋滞が起きています。所狭しと並ぶ露店の間を買い物客が縫うように歩き回り、道路に捨てられ腐ったごみの臭いと共に人々の熱気が伝わってきます。こういうアジア的な混とんと喧騒は、最近、他の国々では見られなくなっていますので、貴重な体験ができると思います。

日曜日は人がいっぱいのセメンテリオ(墓地)

個々の墓はアパート形式になっている

混沌とした雰囲気が溢れる通り

数多い露天商を見ていくと面白いものを売っている

 

線

 

「目次」に戻る

 

「第2回」に続く

 



 
ラテンアメリカ博物館
Copyright 2017, K.Norizuki.all rights reserved